※こちらの記事は2025年3月にアップした記事を都度、編集・追記しています。
こんにちは!アラフォーランナー葱坊主です!
2025年3月2日(日)、初の【東京マラソン2025】に出場してきました!
レース前日から当日のレース展開までまとめましたので、今後エントリーを考えているもしくはサブ3挑戦中のランナーさんに少しでも役立つ記事になると嬉しいです!
▼目次
①東京マラソン2025結果報告!
②レース前日の過ごし方
③レース当日
④レース振り返り~序盤~
⑤レース振り返り~中盤~
⑥レース振り返り~終盤~
⑦今後について
⑧まとめ
①東京マラソン2025結果報告!
まずは結果報告から!


今年1月末の【勝田全国マラソン】のサブ3達成を再現すべく、2大会連続サブ3、そしてサブ55のダブル達成!
勝田:グロス2:59:09/ネット2:57:59
↓
東京:グロス2:56:17/ネット2:54:47(公認)
嬉しいことに【東京マラソン2025】はネットタイムが公認記録となるので、狙ってはいませんでしたが、サブ55&PB更新も達成できて24-25シーズンのベストレースになりました!
事前の天気予報では、最高気温20℃予報の初夏の陽気と暑さが苦手な私にとっては、今回もタフなレースになるだろうと覚悟していました。
案の定、これまでの13回のフルマラソンの中でも最も肉体的にも精神的にもタフなレースでした。
それでも、2大会連続サブ3&サブ55達成できたのは、スタートからゴールまで一度たりとも絶えることのない沿道からの声援に勇気とパワーを貰ったお陰です!
本当に最後の最後まで背中を押していただき、ありがとうございました!
あのゴールまでのラスト1kmの石畳ロードは、ここまでランニングをやっていたからこそ経験できた生涯忘れることのない貴重な思い出と財産になりました!こうして思い出すだけで目頭が熱くなってきますね!
さて、詳細なレースレポの前に、1月末の【勝田全国マラソン】から約1か月の調整期間で意識したことは3つ。
(1)無理なトレーニングはしない
(2)体調管理&疲労回復優先
(3)青梅マラソンでの試走で暑熱順化
(1)無理なトレーニングはしない
ここまで来ると、ちょっと負荷の高いメニューやロング走をやっても得られる結果は個人的にあまり期待できません。
むしろ疲労が溜まるだけで、その疲労の蓄積による影響でレース本番に大撃沈だけはどうしても避けたく、負荷は保ちつつ距離は通常モードの7割程度にしました。
腹八分目ではないですが、“もうちょっと走りたいな”ぐらいに留めて、このモチベーションは【東京マラソン2025】本番まで維持することに務めました。
結果的に、レース本番は疲労も抜けきった状態で走ることができるので、ここ最近のレースの週は完全休養3日を取って、蓄積した疲労を抜くように心掛けています。
(2)体調管理&疲労回復優先
このシーズンに最も警戒すべきは、風邪やインフルエンザなどの体調不良、そして、仕事上どうしても年度末にかけて繁忙期にあたるため、できるだけその日の疲労はその日に抜くように、
・毎日、就寝前に入浴
・週末はスーパー銭湯やサウナでリカバリー
・栄養バランスの良い食事
・質の高い睡眠と最低6.5時間以上の睡眠
・レース本番に合わせた生活リズムの徹底
といったことを意識して、とにかく疲れや寝不足による体調不良を招かないように用心していました。
(3)青梅マラソンでの試走で暑熱順化
ちょうど【東京マラソン2025】の2週間前にあたる2月16日(日)に開催された【青梅マラソン】。
30kmレースということもあり、本番前のロング走かつ今日と同じくらいの陽気でしたので、暑熱順化も兼ねて参加しました。
レースレポはこちらから!
>>>【サブ3挑戦記】東京マラソン2025に向けた最終調整で青梅マラソン初挑戦!
ずっと極寒の早朝時にトレーニングしてきましたので、メリハリのあるアップダウンと暑さもありましたが、結果的に本番前の良き試走&シミレーションとなりました。
あとは当日のコンディション次第ですが、こればっかりはどんなに考えても、天に祈っても覆ることはなく、ランナー全員同じ条件のため、
去年の夏からここまでじっくり仕上げてきたので、何とかなる!あとは思いっきり本番を楽しもう!!
とポジティブに捉え、本番までメンタルをととのえてきました。
気付けばあっという間に本番の週を迎え、刻々とカウントダウンがスタート。
次のチャプターからはレース前日を振り返ってみましょう!
>>>【サブ3挑戦記】憧れから現実に。勝田マラソンでサブ3達成!
②レース前日の過ごし方
タイムテーブルはこんな感じでした。
<前日:3月1日(土)>
05:00 起床→シャワー
05:30 朝食(バナナ、牛乳+プロテイン、チョコレート)
06:00 ブログ執筆
12:00 買い物(ジェルなど)
12:30 ランチ(自家製ナポリタン)
13:00 映画鑑賞
15:00 レース準備
16:00 家事、読書
18:30 夕食(うな重)
19:30 入浴
20:30 就寝
レース受付は、EXPO初日の2月27日(木)朝イチで行ってきました!
ビッグサイトの最寄りが国際展示場駅ですが、国内よりも海外ランナーが多く、海外レースの受付のような異国情緒あふれる雰囲気とお祭り感がテンションを一気に高めてくれましたね!

そして、こちらも規模が国内最大級とあってEXPOもランニングに関するメーカーが大集結し、新作発表や試着・試走、ノベルティの配布など、まさにランナーの祭典でした!

EXPOの模様はこちらにもまとめています!
無事にゼッケン、そしてリストバンドを装着してもらい、あとは体調をととのえるのみ。
が、ここでひとつ問題が発生。
レース前々日の2月28日(金)からちょっと風邪にも似た症状(鼻づまりと鼻水)が出始めたのです。
いや花粉症か!?処方された薬は毎晩欠かさず飲んでいるにも関わらず、なぜ???
密だったEXPOで質の悪いウィルスに侵入されたか!?
と勘ぐってしまいましたが、とにかく水分を多めに取り、金曜日から早めに就寝してとにかく体調を万全にすることに集中しました。
前日も鼻づまりは収まらず鼻呼吸も出来ない状態。
カフェイン断ちのせいか花粉症のせいかわからないですが、やや倦怠感もあり、この日も一度買い物に出た以外は自宅に引きこもり、安静していました。
もしサブ3達成できなかったら、体調不良とコンディションだけは絶対に言い訳にしたくない!
と自分自身に誓い、あとはレース当日起床時に少しでも治っていることを祈って、前日は20:30に就寝しました。
ちなみに、レース前日のルーティンとして、
・カーボローディング:モルテンドリンクミックス320を溶かした経口補水500ml摂取
・ウォーターローディング:スマッシュウォーターを溶かした水500ml摂取
を実施して、ハンガーノックと脱水による足攣り予防もしています。
カーボ&ウォーターローディングに関してはこちらにもまとめています!
>>>【飲むカーボローディング】フルマラソン30km以降のエネルギー切れはモルテンドリンクミックスで解消!
>>>【ランニング&トレイル足攣り対策5選②】スマッシュウォーター&経口補水液でウォーターローディング!
コンディションを言い訳にしないと誓ったにも関わらず、どうしても気になる天気予報を何度もチェックしまうのはランナーの性でしょうか。
何度見ても気温上昇の予報は変わらず、
もう腹を括って、やり切って自分のベストを出し尽くすしかない!
と眠る前に自分に言い聞かせ、その日はすぐに眠りに就くことができました。
③レース当日
当日のタイムテーブルはこんな感じでした。
<当日:3月2日(日)>
04:30 起床→入浴→レース準備
05:30 朝食(わかめうどん、切り餅2個、バナナ2本、モルテンドリンクミックス320を溶かした経口補水液500ml)
06:15 出発
07:30 会場着
07:45 準備→荷物預け→ウォーミングアップ
08:40 スタートブロック待機
09:10 スタート!
12:05 ゴール!
まずは身体を起こすべく、熱めのお風呂に入って下半身をストレッチし、レース準備へ。
鼻づまりはなんとか収まり、鼻呼吸も出来る程度まで回復して一安心しました。
(レース後はまた詰まっているので、やっぱり花粉症なのでしょうか。薬が効いていない可能性もあるので、違う薬を処方してもらいます)

スタート時は12℃、最高気温は18℃予報、ゴールが近づくに連れて気温もグングン上昇するランナー泣かせの天気は変わらずで、ウェアリングは暑さ対策の一環でこちらを新調しました!
この時期は本来、汗冷えによる低体温を防ぐためドライレイヤーを下着代わりにしますが、先日の【青梅マラソン】では逆に暑く、発汗を促してしまったためこのタンクトップ1枚のみにしました。
アームカバーもグローブもせず、真夏のレースと同じ格好です。
ただし、レーススタート時は12℃と30分近くもじっと待機していると冷え切ってしまうので、冷え&擦れ防止で特にお腹周りにワセリンを、そして足攣り対策でマグネシウムローションをたっぷり塗り込み、最後に日焼け止めを塗って自宅での準備は完了。
自宅での朝ごはんは定番の切り餅入りの力うどんをもぐもぐ。朝イチに暖かい汁物を食べると胃腸の運動も促進され、便意も催すので、レース前はほぼこのメニューです。
朝食と準備、トイレを済ませ、最寄りの新宿駅に到着するといたるところにランナーが!
会場のトイレはおそらく激込みなので、自宅で2回、そしてこの新宿駅で1回を済ませ、身も心もスッキリ軽くさせました!
それにしても新宿駅から都庁までランナーの列が終始、途絶えなかったですね!


さすが世界7大レースのひとつとあって、スタートエリアまでの導線も特に迷わず、持ち物&セキュリティチェック(ペットボトルなどは持込禁止)も無事に済ませ、いざスタートエリアへ。



それにしても海外ランナーの割合が全体の4割ほどと、本当に海外のレースに参戦したかと思わせるほど、様々な国の言語が飛び交い、適度な緊張感とワクワク感が入り混じっている何とも言えないスタート前の雰囲気を醸し出していました!
ちなみに補給関連はレース本番まで時間があるので会場へ付くまでに、
・蒸しパン×1
・どら焼き×1
をもぐもぐし、会場に着いてからは最終準備をしながら1時間前に、
・カツサプ×1
・アミノショット×2
をそれぞれ摂取。
実はカツサプはこれまで4錠飲んでいましたが、実験的に先日の【勝田全国マラソン】で8錠すべてを摂取。今回も思い切って8錠摂取しましたが、最後の最後まで大撃沈しなかったのはこのカツサプの効果もあったかもしれません!
そして、事前のアミノ酸摂取も忘れずに、アミノショット2本注入し、ペットボトルの持ち込みがNGのため、水分は会場内で配られているポカリスエットをちびちび飲んでいました。
スタート1時間前あたりに勝負シューズの【メタスピードエッジパリ】に履き替え、ジェルの最終チェック、待機中の寒さ対策に100均で購入したレインコートを羽織り、荷物を指定の場所へ預け、いざスタートブロックへ。
>>>【メタスピードエッジパリ】2大会連続サブ3&サブ55達成のアシックス傑作シューズレビュー
ちなみにジェルや補給関連は、
・アミノサウルスエリート3×2個
・アミノサウルスエリート4×2個
・アミノサウルス×1個
・コムレケアゼリー×2個
・経口補水ゼリー×1
を短パンに収納。
ジェルは7kmごとでラストは35km地点で、経口補水ゼリーは25kmあたりでの摂取をプランニングしていました。
経口補水ゼリーはスタート直前にも摂取し、脱水に備えています。
いよいよ決戦のスタート舞台となるハイアットリージェンシー東京前へ。
これまでテレビやYoutubeなどでしかお目にかかれなかった【東京マラソン2025】のスタートゲート。ようやく自分の目で見ることができ、あともう少しで号砲と紙吹雪が舞うと思うと、ここから一気にテンションが上がりましたね!
実はブログのメイン画像にも時折アップしていますが、こちらの写真は昨年2024年の新緑の季節に撮影していたもので、ようやく憧れの【東京マラソン】に今こうして世界中のランナーたちと待機していることを思うととても感慨深かったです。

定刻の8:59から開会セレモニーが始まり、9:05に車いすマラソンの号砲がなると、ランナーのテンションもアップ!
そして、5分後の9:10。
フルマラソンの部の号砲が鳴り、無数の紙吹雪が新宿の空に舞った瞬間、ランナーのテンションは最高潮に!
いたるところから放り投げられるウェアやレインコート
ガッツポーズするランナー
雄叫びをあげるランナー
記念撮影に没頭するランナー
すでに感無量で泣いているランナー
手を振って歓声にこたえるランナー
カメラに向かってポーズするランナー
約38,000人のランナーそれぞれが想いを抱きながら、全ランナーの憧れの夢舞台【東京マラソン2025】がスタート!
④レース振り返り~序盤~(スタートから15km)
レポ前に今回のレースプランを振り返ってみましょう。
序盤は大渋滞かつ下り坂基調のため、後半に備えて前半に貯金する【ポジティブスプリット】をチョイスしました。
今まであれだけ【ネガティブスプリット】にこだわってきたのになぜか?
おそらくハーフ以降は暑さと疲労との戦い、そして蔵前から折り返して戻ってくる地点はエリートランナーでも嫌がる地味なアップダウンが何度も続きます。
ここで相当メンタルもやられると事前のコース動画を何度も観てシミレーションし、後半多少失速しても構わないように、そして終盤は応援の力で押していこうと決意し、賭けにもなりますが今回は【ポジティブスプリット】をチョイスしました。
と意気揚々にスタートするも、もうひとつ懸念していた“あること”でこの【ポジティブスプリット】さえもわからなくなるようなレース展開になるとはこの時は想像もしていませんでした。。。
>>>【マラソンペース配分の肝】ポジティブ、イーブン、ネガティブスプリットについて
序盤のラップはこちら。

今回のスタートブロックはCブロックでした。
【東京マラソン】は今回が初参戦になりますが、Cブロック先頭にサブ3ペーサーがいるので、おそらくサブ3からサブ310あたりまでのレベルのランナーがひしめきあったことでしょう。
応援ナビの数値から私より前にいるランナーはおよそ4,000名。
これまで参戦したフルマラソンの中でも2024年の【大阪マラソン2024】に次ぐ規模ですが、スタート地点を通過したのはなんと号砲から1分30秒後!
楽しみにしていたスモッグと紙吹雪はすでに終わってやや残念でしたが、そんなことを考えている余裕が無くなるほどのランナーの大移動に圧倒されます!
幸い【東京マラソン】はネットタイムが公認記録になるので、まずはアップを兼ねたラップを刻みが喫緊のタスク。
スタート時の天候は曇り模様。気温は12℃、ほぼ無風、湿度55%。
このままこの気温が維持してくれればいいのですが、ゴール時は17℃予報。
懸念していたファーストラップ1kmは4:39/km。
あれ!?もっと表示は遅く5分台だったはず。気のせいかな。。。
ようやく渋滞も緩和され、【東京マラソン】最初の注意所である下り坂でペースを更に上げ、自分と同じぐらいのペースゾーン確保に向けて急ぎます!
2km目のラップはさすがに目を疑いました。なんと3:36/km!
あれ!?さすがにそこまでスピードは出ていなかったはず。。。もしやGPSが狂っているのか!
はい、その通りです。
昨年2024年10月に出場した【東京レガシーハーフ】でも起きたGPS乱れです。
>>>【サブ3挑戦記】東京レガシーハーフ2024でPB更新!
原因は乱立した高層ビルによる信号反射とランナーの大集団による電波干渉が主な理由と言われています。
見慣れた新宿の風景を見ながら楽しく走っていたのも束の間、この時点でGPSが狂ってしまうと頼みになるのはスタートボタンを押してからの経過時間とラップごとの時間。それ都度見ながら、ゴールタイムを逆算していくしかありません。
頼むぜ!わいのガーミンよ!!
と思っても仕方ないので、同じペースぐらいのランナーさんに記録を聞こうとしますが、イヤホンをしていたり、物凄い集中しているオーラをひしひしと感じたりと結局聞けず仕舞で自分の感覚を信じて走ることにしました!
無情にも1kmごとに知らせるラップ通知が明らかにハイペースで、どんどん1kmあたりの表示とタイムラグが出てきています。
これでは頭と神経にエネルギーを使い過ぎてしまうので、サブ3集団に追いつこう!
と切り替え、新宿を抜けて市ヶ谷方面を駆け抜けていきます!
幸い暑さはビルの陰になることも多く、そこまで感じることは無かったのですが、真冬に慣れている身体にとっては少し負担が大きく、発汗は2kmぐらいから出始めていました。
必ず脱水で苦しくなる場面が来るので、給水は特にポカリは毎回欠かさず取っていこう!
と給水は多少ペースを落としてでも多めに取って、そしてかぶり水と両手首の脈を冷やして体温の上昇予防も同時にしました。
靖国通りから東京ドーム、そして神保町と【東京レガシーハーフ】でも走った同じコースを抜けると、カラフルなビルが多い秋葉原へ。
このあたりはGPSの不調以外、特に大きなトラブルなく、快調に駆け抜けていきます!
ここで1個目のジェルを摂取。
上野御徒町へ向かうと最初の折り返し地点が見えてきます。
実はランニングを始めて2年目の2021年大会、キプチョゲ選手目当てで撮影したのがこの一枚!

それから4年後。まさか【東京マラソン2025】に出場して、自分がランナーとしてこの折り返し地点を走っているとは想像すらしていなかったですね。
スライドで見ると改めて【東京マラソン】の規模感に圧倒されます!
自分の前に4,000人、そして後方にも34,000人以上のランナーが一堂に東京都内を走っていますからね!
ようやくサブ3:10のペーサー集団に追い付きました。
サブ3ペーサー集団に少しでも早く追いつくべく、更にペースを上げていきます!
舞台は秋葉原から日本橋へ。
次々とお馴染みの観光名所がコースに登場し、東京に住んでいる私ですらテンションが上がるので、東京以外、そして海外からのランナーにとってはもう常にワクワクして仕方なかったのではないでしょうか。
コレド日本橋、三越といった商業施設を過ぎると、永代通りへ。
このあたりから日差しもではじめ、徐々に体感温度も高くなりますが、乾燥もしているのでそこまで暑さを感じることは無かったです。
しかし、後々の足のダメージから振り返ると乾燥で汗が飛んでいるだけで、それ相当の発汗はあったことでしょう。
喉の渇きを感じた時にはすでに遅いので、給水では必ず2杯以上飲むように心掛けました。
茅場町付近の14km地点で、2本目となるこの日初めてのカフェイン入りジェルを注入。
ちょっとポカポカしてきてボーっとしだすタイミングなので、中盤に備えて集中力を高めます!
地味なアップダウンが少しずつ増えてきて、ジワジワと体力を削っていくかのようにダメージが蓄積していくのが唯一の不安要素。
早いものであっという間に15km通過。
えっ!もう15km通過!?めっちゃ早くね!?
というのが正直な感想でしたが、実はこのあたりからの暑さとアップダウンの連続で気付かないうちに疲労は蓄積していったのです。
⑤レース振り返り~中盤~(15kmから30km)
中盤のラップはこちら!


体感的には4:10ぐらいで刻んていたと思うのですが、明らかに早い3分後半ペースが続いて本当にこのペースなのか!?と疑心暗鬼になってしまうので、ペースは気にせずに経過時間と通過時間を見ながらゴール予想時間を計算していました。
そして、もう少し早いタイミングだったと思いますが、ようやく見つけたサブ3の大集団。
ここに付いていけばラップペースの不安は取り除けるだろうと安心するところでしたが、【東京マラソン】の魔力と言うべきか、カフェインも効きはじめアドレナリン全開だったこともあり、少し集団走してからは一気に抜いて自分のペースで走ることに。
清杉通りから江戸通りあたりはやや単調で地味なコースが続きます。
17km地点で初めての給食(バナナや羊羹など)が出されますが、差し込みが起こるリスクを考慮し極力胃には固形物は入れたくないので、ここは水のみ摂取。
そして、【東京マラソン】のハイライトのひとつといえる雷門、そして右折して見える東京スカイツリーを見上げると、めちゃくちゃ気持ち良かったですね!このあたりは雲もなくなり、晴天でした!
先ほど通った江戸通り、清杉通りへ戻ると再度スライドゾーンになり、左右からの熱い声援も絶えることがありません。
地味ながらなアップダウンで体力を奪う蔵前橋をクリアすると、さぁ、まもなくハーフ通過目前。
ハーフ通過ラップは1:27:44と手首のテーピングにメモっていた理想タイム1:28:30よりも1分近い早いタイムで、
よし!ハーフまでは理想のラップ!ここから勝負だぞ!
と言い聞かせ、レースは折り返しへ。
それにしても至る所が観光名所のため、時間の経過が物凄く早く感じられます!
が、このあたりから臀部あたりにやや疲労感が感じられます。
この疲労感が出だすのは、攣りの前兆なのです。。。
前半のオーバーペースが地味に効いているなと思いつつも、ここで攣って撃沈したら一生後悔してしまいそうなので、ピッチ走法に切り替えたり、腕振りの推進力を使うなど、ちょっとでも足を休められるようにこのあたりは慎重に走っていました。
清澄通りの緩やかなアップダウンもクリアし、門仲交差点を左折し、富岡八幡宮で折り返すと再度清杉通りのアップダウンが再び待ち構えています!
正直、このアップダウンが肉体的にも精神的にも嫌で、エリートランナーも堪えどころというのが身に染みて実感しました。
それでもこのあたりでちょうど友人夫妻に声を掛けられたのは嬉しかったですね!
25km通過ラップは1:43:30とやや前半より落ちているものの貯金があるので、気持ちを切り替えて30kmを目指します!
ここで終盤の脱水に備え、経口補水ゼリーとコムレケアゼリーを摂取。
脱水同様、攣ってから飲んでしまうようでは回復までタイムラグがあるので、攣る前に飲むのが最近のマイセオリーにしています。
長い清澄通りを直進し、蔵前にカムバック。
清杉橋通りあたりから少しずつ歩いていたり、足を攣っているランナーをチラホラ見かけるようになりました。
暑くてダメージを食らっているのは自分だけではない!
と火照ってきた両足にスポンジをあてたり、水をかけて少しでもダメージを軽減していきます。
浜町交差点を曲がると30km地点通過、ラップは2:04:09。
メモっていた理想ラップを見ると、2:05:50と約2分近くの貯金があり安堵するのも束の間。。。
ここからがフルマラソンの越えなくてはいけない壁が二つ立ちはだかります。
疲労ともう走るのをやめようとする自分との戦い。
この2つの壁を歯を食いしばってでも乗り越えないとゴールは見えてきません。
果たして、疲労を感じ始めたこの状態で真のサブ3ランナーになることは出来るのでしょうか。
⑥レース振り返り~終盤~(30km~ゴール)


30km通過地点を過ぎ、あと12km、1時間と分かっていてもここからが本当のフルマラソンのスタートです。
本来であればテンションが上がる銀座のど真ん中を走っていても、少しずつペースが落ち始めているのを実感しだします。
こういう時はどうするか。
今回序盤からお互い追い越されては、追い越していくを何度も繰り返していた一人の男性ランナーがいました。
おそらく向こうは意識していないかもですが、ほぼ30km地点まで同じペースで走っていたので、このランナーをベンチマークしながら銀座を一緒に走っていきます。
銀座4丁目交差点を右折すると、銀座のシンボルこと時計塔を通過。
このあたりでベンチマークランナーさんに追い越されてしまいますが、ここで離されてしまってはマズいと思い、何とか食らいついていきます!
晴海通りを過ぎると、いよいよレースは佳境へ。
残す観光スポットは、日比谷公園、芝公園、東京タワー、増上寺、皇居前のお堀。
皇居ランで見慣れた光景でここもテンション爆上がりゾーンのはずですが、正直楽しむ余裕はほとんど無かったですね。。。
ベンチマークランナーさんも必死に追いついてきて給水時に越されてしまいますが、向こうも明らかにキツいのが伝わってきます。
35km通過ラップは、2:25:27。
メモを見ると、2:27:00と貯金が1分30秒に減っていますが、
残り7km、焦らず最悪4:45/kmペースでもサブ3達成だ!
と喝を入れるも、身体と足が言うことを聞きません。
この大舞台でも足を攣ってしまうのか。。。
とネガティブな想いが頭をよぎりますが、思い切ってペースを少し下げ、再度腕の推進力を使って少しでも足の負担を軽減すべく、振って振って腕を振りまくります。
完走後に最もダメージがあったのは肩だったぐらい無我夢中で振りまくっていたのです。
あー、小学生の陸上時代に顧問にひたすら腕振りやらされていたなー
となぜか急に昔のことを思い出したり、
あー、こんな天気のいい日は芝生の上でゴロゴロしたいなー
と意識が朦朧としながら、普段走っていて考えもしないことが次々と頭をよぎります。
これはもう脳がこれ以上、走るのをやめさせようとしたサインだったと今、振り返るとそう感じます。
それでも沿道やボランティアの声援が一向に絶えるどころか、このあたりからあと〇kmだよ!と叫びにも近い応援をたくさんもらいました。
緊張の糸が切れ、ペースがどんなに遅くなろうと、後続ランナーにどんどん追い越されてもどうでも良くなって、レースを楽しんでいる余裕はほとんどなく、自暴自棄になりかけていたところ。
もう、歩いて楽にしようよ。サブ3はこないだ1回しているわけだし。こんなコンディションならできなくても大丈夫っしょ。もう十分頑張ったよ。さぁ、歩こうよ。
と弱い自分がいよいよ勝とうとしたその瞬間。
最近ランニング時に聴いているある歌のフレーズが浮かんできたのです。
“お前を乗り越えられるのはお前だけ”
学生時代から大好きなHIP HOPユニット、札幌が生んだTHA BLUE HERBの名チューン『THE BEST IS YET TO COME』の一番好きなフレーズです。
実はこの曲は2022年の北京オリンピックのハーフパイプで金メダルを獲得したあの平野歩夢選手が出場前に聴いていた曲でもあります。
夜明け前、極寒の4:30。
みんな寝静まっている時間帯に起きては仕事前の唯一自由に使える朝にトレーニングに励みながら、いつも聴いていたこの曲がいつの間にか自分の中で【東京マラソン】のテーマ曲になっていました。
まさか、この正念場の時に脳内ループされるとは!!
田町を折り返したところで、
残り5km。キツいのはみんな一緒。ここが一番の勝負どころ!己に負けたら絶対に一生後悔するぞ!!
と心の中で激を飛ばすと、周りのランナーも同じ心境だったのか“おっしゃー!”と雄叫びを上げて自分自身を鼓舞したり、海外のランナーも呪文のようなものを唱えながら疲労困憊の重い足を一歩ずつ一歩ずつ前に押し出していきます。
この日比谷通りの往復が今回最も長く感じたゾーンでしたが、ここさえクリアすればあとはヴィクトリーロードとなる丸の内に向かうだけ!
ここまで一緒に切磋琢磨してレースを共にしたベンチマークランナーさんは残念ながら力尽きてしまったのか詳細は不明ですが、あとはゴールすることを考えるのみ!
40km通過ラップは、2:47:21。
よし、2度目のサブ3は見えた!もしかしたらサブ55もイケるぞ!!
と思うと一度は攣りかけた足も不思議なもので見事に復活を遂げています。
ゴールに近づけば近づくほど大きくなる声援にも後押しされ、日比谷交差点を右折すればあとは泣いても笑ってもラスト1km!
丸の内仲通りの石畳ロードに入ると、ここまで貰ってきた声援はこの日最高潮に!
意識朦朧としていた頭もクリアになり、沿道からの熱い声援が嬉しくて嬉しくて自然と笑みを浮かべながらゴールを目指していましたね!
【勝田全国マラソン】の時もそうでしたが、最後の最後のフルマラソンのラスボス=自分自身に勝つと、自分でも驚くほどのエネルギーが湧いてくるんですよ。
あぁ、この瞬間を味わうために今までランニングをしていたんだな~
とまるで自分が主役にでもなったかのような多幸感を感じながら、ついに夢の3時間に終止符が打たれます。
感動の石畳ロードを左折すると見えてきたのは、ゴールゲートと東京駅。
ここは東京マラソンで日本新記録を叩き出した大迫傑選手がガッツポーズをした名所でもあります。
テレビで見たあの光景がまさに目の前に見えています!
残り200m。最後の力を振り絞りながら、そして“己に勝ったぜ!”と勝利宣言するかのように晴天に向けて右手を突き上げてゴール!
ゴールタイムは、グロスの時計表示で2:56:17。
サブ55は帰りの電車の中で速報値を知って、心の中で何度も何度もガッツポーズしていました。
とにかく撃沈せずに無事にゴールにたどり着き、2大会連続のサブ3達成&PB更新ができたと思うと、一安心すると同時にとめどなく涙が溢れ出してきました。
そして、ここまで支えてくれた自分の身体と相棒シューズ、“メタスピードエッジパリ”にも心の中で“本当にこのタフなコンディションの中、最後まで支えてくれてありがとな!”と称えました。
完全燃焼した【東京マラソン2025】。
改めて、世界7大レースのひとつかつ国内最高峰のレースに出場できてそれはもう幸せ一杯でした。
EXPOから運営もほぼストレスなく、スタート前からゴール後の誘導、控室の準備まで細かい気配りやスタッフ、ボランティアの皆さんの“おもてなし”が随所に感じられる素晴らしい大会でした。
改めて、運営関係者、ボランティア、警備関連、そして沿道に駆けつけてくれた皆さん、素晴らしい大会を無事に開催してくれて、本当にありがとうございました!
また来年も参加できるよう、また明日からトレーニングに励みます!

⑦今後について
サブ3達成については、また後日にこのブログでも振り返ってみたいと思います。
そして、まずはリカバリーに専念し、次なるターゲットレースかつ初のウルトラマラソンとなる4月末の【チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン-120km-】に向けて、長時間走orトレランに少し比重を置いてみる予定です。
>>>【ウルトラマラソン120km挑戦記】富士五湖ウルトラマラソン2025にチャレンジ!
フルマラソンの3倍近くの距離を無事に走り切れることができるのか、今は正直不安しかないですが、サブ3同様やれることはやってレースに挑みます!
暫くは【ウルトラマラソン挑戦記】が続きますが、ぜひ今後のウルトラマラソン参加ランナーに向けて少しでもお役立ちできるよう引き続きブログアップしていきます。
フルマラソンは昨年同様、25-26シーズンの幕開けとなる8月末の【北海道マラソン2025】にエントリーを予定です。
あの灼熱のコンディションでどこまで通用するのか、1年前とどのくらい走力がレベルアップしたのか、こちらもウルトラマラソン対策と並行していきます!
⑧まとめ
【東京マラソン2025】のレースレポはいかがだったでしょうか。
世界中から集まった38,000人のランナーと東京ど真ん中を駆け抜ける経験はまさに貴重な体験でした!
これだけ人気を集める理由は実際に走ってみて実感できましたね。
それとここまでの規模感の大会を作り上げるには、膨大な時間と労力、関係各所の協力などがあったことでしょう。
まさに【東京マラソン】のテーマである<東京がひとつになる日。>をこうしてライフワークのランニングを通じて経験できたのは、何にも代えがたい貴重な財産になりました。
また来年の2026年3月1日(日)、同じ感動を味わえるようにまた明日からのランニングライフを楽しんでいきます!
そして、ついにこの【サブ3挑戦記編】シリーズも今回の記事をもって最終回となります。
ここまで【サブ3挑戦記】を読んでいただき、本当にありがとうございました!
【サブ3挑戦記】完
To Be Continued…
▼2大会連続サブ3&サブ55達成までのトレーニングはこちらにまとめています!
▼東京マラソン2025使用アイテムはこちらから
▼日々のトレーニング内容はこちらで発信中!
コメント