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【レビュー】『ランナーのカラダのなか 運動生理学が教える弱点克服のヒント』を読んで

レビュー

※こちらの記事は2024年4月にアップした記事を都度、編集・追記しています。

こんにちは!アラフォーランナー葱坊主です!

今日のブログでは202310月に発売された本、『ランナーのカラダのなか 運動生理学が教える弱点克服のヒント』を読んでみた感想をまとめたいと思います!発売直後に購入していましたが、改めて読み直してみると、新たな気付きやなるほど!という箇所が幾つかあったので、要所要所ピックアップしてみます!

▼目次
①著者の藤井直人氏とはどんな方?
②どんな本?
③参考になった箇所
 ・VO2Max(最大酸素摂取量)を向上させるには「強度」と「頻度」を意識する
 ・高強度トレーニングで追い込むほどストレスに鈍感
 ・胃腸での滞在時間が長いものはリスクが高い
 ・レース後半の脚攣りについて
⑤まとめ

①著者の藤井直人氏とはどんな方?

筑波大学の体育系助教授で、<主な研究テーマ>として1)競技パフォーマンス向上の生理学、2)熱中症予防にむけた生理学を扱っています。

自信も大学在学中は陸上部に所属し、今も研究しながらランニングを楽しみ、X(Twitter)では、来週開催予定のかすみがうらマラソンに出場予定を発表しています。

そんな著者自身もランニングを実証しながら、運動生理学的に見たランナーのカラダの中を徹底解説している本となっています。

【著者について】
藤井直人(ふじい・なおと)
筑波大学 体育系 助教。博士(学術)。専門分野は運動生理学。1981年6月24日大阪府生まれ。筑波大学体育専門学群卒業。大学在学中は陸上競技部に所属。その経験を活かし、運動時の呼吸・循環・体温調節に関する運動生理学的研究を数多く行っている。さらに筑波大学体育系の特色を活かし、競技パフォーマンス向上のためのスポーツ科学研究も進めている。これまでの研究成果はThe Journal of Physiology やMedicine & Science in Sports & Exercise といった運動生理学・スポーツ科学分野の一流雑誌を含め、国際誌に170報以上掲載されている。アメリカとカナダでの海外留学の経験を活かし、複数の国の研究者と共同研究を精力的に進め、国際的な賞も複数受賞している。

Amazon商品ページより引用しました。
TRIOS 筑波大学研究者総覧

②どんな本?

運動中に体内で起こる化学反応、現象、影響、状態を追求する研究のことを運動生理学と総称しますが、その運動生理学の観点から一般実用書として初めてランニング・マラソンに持ち込み、ランナーたちの弱点や能力向上のヒントを探った意欲的なランニング強化本です!

様々な論文の引用、研究成果から基づいた【こんな実用書が欲しかった!】という内容になっています。

私自身もランニング最中の自分の身体がどのように変化、もしくは外的要因に対応しているのか、以前からずっと気になっており、さらに年齢に抗いながら、どうやって今よりもっと速れるか?ということを常に考えたり、情報収集したり、実践しているので、今後のランニングライフを楽しむ上でも参考になりました。

次のチャプターからは特に私が参考になった箇所5点について紹介していきます!

③参考になった箇所

Q&A形式とコラムの全160ページの仕様ですが、非常にスイスイ読みやすく、早い方であれば1~2時間で読み終えられる文量にまとまっています。これまでのランニング本やYoutubeなど様々な媒体から既に当たり前の情報や「これは本当かな?」という情報も見受けますが、個人的に参考になった箇所や今後のトレーニングに活かしていきたい記事を一部ピックアップしてみました!

<VO2Max(最大酸素摂取量)を向上させるには「強度」と「頻度」を意識する>

VO2Max(最大酸素摂取量)の向上には、強度がキーとなりますが、強度だけでは高負荷で身体への負担が大きく、疲労の蓄積、怪我のリスクが高まってしまうので、強度の他にも時間、頻度をうまく組み合わせることが重要と記されています。

要は個人の走力レベルに合わせたトレーニングが大事ということです。私も来シーズンに向けて、スピード練習をさらに取り入れることがタイム短縮のカギになるので、改めてトレーニングメニューの見直しをGWにやる予定です。

<高強度トレーニングで追い込むほどストレスに鈍感>

こちらも興味深い記事でした。普段から自分自身を追い込んでいるランナーは、苦しさや痛みの感覚が鈍くなる以外にも、

・血圧調節機能の低下:立ち眩みが起きやすい要因?
・体温感覚の低下:深部体温が上昇しても運動可能?
・呼吸機能:低酸素状態での呼吸応答が鈍化?

という報告がされているので、強いランナーほどストレスに鈍感としています。

確かにランニング、特にフルマラソンなど集中している場合は、苦しさや痛みの感覚が確かに鈍く、もしくは完走後に一気に襲ってくる経験はありますが、鈍感というよりかは高強度に身体が順応しているのではないかと思います。

<胃腸での滞在時間が長いものはリスクが高い>

脂肪、食物繊維、タンパク質を多く含む食品は運動前の摂取量を減らした方が良いとのこと。

というのも、レース中・後に接種すると、胃腸障害のリスクが高くなったり、私個人的な体質では食物繊維は便通が良くなるので、あえてレース前日は取らないようにしています。

・胃から腸への移動速度が低下
・胃の障害や不快感
・水分の吸収が低下
・栄養素の吸収が低下
・腸の障害や不快感
などが起こりやすくなるリスクが高い

要は消化に時間が掛かるものは胃腸への負担が増したり、走るエネルギー源となる糖の吸収を優先したい胃腸にとって厄介ものと言えます。

このことから私もレース当日の朝食はスタート4時間前に済ませ、スタート前の補給食はバナナ(食物繊維が含まれているので1本のみ)、カステラ、ジェルにして出来るだけ胃腸に負担を掛けないようにしています。

<レース後半の脚攣りについて>

断定していないのがやや残念ですが、脚攣り=運動誘発性筋攣縮の原因は水・電解質の不均衡や神経の過剰興奮とのことです。

この記事の中でも、脚攣りを実験的に検証することが難しいため、ハッキリわかっていないとう前提条件になりますが、やはりこの2つに要因がありそうです、

・体水分・電解質の不均衡:発汗や脱水による体内のミネラル、マグネシムのバランスが崩れる?
・神経の過剰興奮:脊椎反射が異常をきたし、収縮センサーがバグって筋肉を過剰に収縮させてしまう?

運動ニューロンの過剰興奮を抑えるため、激辛(とうがらし、しょうが、シナモン)もしくは酢などの刺激物が効果的かもしれないと書いていますが、正直ただでさえシンドイ時にあえてこうした刺激物は取りたくないですよね。。。

もしかしたら将来、上記物質が入ったジェルやエネルギードリンクが脚攣り用に開発されるかもしれませんね。

<テーパリングについて>

これもよく言われていることですが、レース本番前の調整時期は高強度運動を維持しながら、ボリューム(時間や距離)、頻度を落として本番に望むのが効果的とあります。

・テーパリングは2週間程度が目安
・調整期のトレーニング量は41~60%落とす
・調整期に強度を高く維持するとミトコンドリア活性や血液量が増える
・トレーニングで増加したVO2Maxは強度を落とすと低下する

私自身もこの記事を書いているのがテーパリング期(※2024年4月21日に長野マラソン参戦)のため、この内容を実践しています。

経験上、この2週間でジタバタしても体重以外はほとんど影響が無く、むしろ思い切って疲労回復や体調を整えた方が大会本番も好成績、トラブルなくレースを終えられています。

ですので、せめて流しかペース走レベルでの刺激入れを適度にやるぐらいがちょうど良いと思います。

④一部のランナーには参考にならない箇所も?

あくまでも論文からの引用が多いため、あえて断定表現を避けている個所が多いので、すでに普段から色々と情報収集しているランナーの方やサブ3以上レベルのランニング上級者の方にとっては、少々物足りない内容かと思います。

これからランニングを始めたい方や、サブ5~3.5あたりのレベルのランナーにとっては参考になる情報も多いことでしょう。

⑤まとめ

今回は『ランナーのカラダのなか 運動生理学が教える弱点克服のヒント』を読んでのレビューについて、個人的に参考になった箇所一部を紹介してみました!

こういったランニング本に限らず、私は書籍やメディアからの情報は参考になった箇所を自分自身でも実践してみて、得るものが大きいことや習慣化できるものは取り入れるようにしています。

イチからすべて吸収しようとすると、結局中途半端に終わり何も残らないこともあるので、先ずはすぐにでも始められそうなことから取り入れてみると良いかもしれません。

今日も最後までご覧いただき、ありがとうございました!

【今日の練習内容】

ランオフ

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